『築後百年 白壁・鉄扉造りの宿屋建築』 芭蕉が泊まった泉屋に隣接の扇屋別荘を改築したもので山中温泉最古の宿屋建築です。その耐火構造のおかげで昭和六年の大火にも類焼をまぬがれました。
館二階には、芭蕉・桃妖(泉屋の若主人)の資料展示室があります。 芭蕉が書き残した「やまなかや菊は手折らじゆのにほひ」の掛軸真蹟をはじめ、芭蕉像や扁額など多くの俳諧資料が公開展示されています。 芭蕉資料室と隣接した古俳書展示室には、奥の細道に関する古俳書をはじめ、芭蕉お滞在記録、歌仙資料、関連参考書等を展示しています。 三百年の歴史を紐解くことができます。
四百年の歴史をもつ山中漆器は国の伝統的工芸品産地の認定を受けていますが、その最高峰である人間国宝 川北良造の名品をはじめ著名木地師達の数多くの秀品を鑑賞することができます。 市や町では永年に亘って木地、蒔絵、塗り等の業界新作展で選ばれた優秀作品を永久買上品として買上げてきました。 ここではその秀品の数々を永く将来に伝えると共に、多くの方々にご覧いただくことを願い展示いたしております。
ここには百年を経ても尚、輝きを失わない和の情緒があります。漆塗りの天井、広々とした床の間、障子や畳の柔らかな感触、その一つ一つをゆっくりと楽しんでください。 お抹茶の一服も格別です。